通称アマ3級は合格率も高く、『第3級ハム国試 要点マスター』を買って勉強するだけで十分に独学合格可能な試験です。
最小の労力で合格できる勉強方法から、免許をゲットするまでの流れを網羅して解説しているので、取得を考えている方はぜひ参考にしてみてください。
- 独学合格する勉強方法
- CBT試験の流れ
- 免許申請の手順
- 合格通知が届くまで
- 免許ゲットまでの総費用
というわけでこの記事では、「第三級アマチュア無線技士に独学で一発合格した勉強方法」を書いていきます。
第三級アマチュア無線技士について
まずは第三級アマチュア無線技士についての紹介をしていきます。
試験の概要
合格率 | 令和3年:80.4% (受験者:2,384人 合格者:1,916人) |
受験資格 | なし。誰でも受験可能。 |
試験方法 | CBT四肢択一式30問70分 (電波法規16問、無線工学14問) |
試験時間 | 70分 |
受験料 | ¥5,708 |
難易度 | ★☆☆☆☆ |
アマチュア無線技士の3級は、CBT方式(コンピュータを利用して実施する試験方式)のため、最寄りのテストセンターで随時受験可能。
前までは年に何回と決まっていましたが、基本的にはいつでもテストが受けられます。
合格率は、毎年80%を行ったり来たりしている感じなので、勉強すればほとんどの方が合格していると思われます。
試験内容と合格点
試験科目 | 出題数 | 合格点 |
---|---|---|
無線工学 | 全16問 | 11問以上正解 |
法規 | 全14問 | 9問以上正解 |
出題されるのは「無線工学」と「法規」の2科目で、合計30問の試験。
どちらも5問まで不正解でも合格ラインに乗ることはできますが、6問以上間違えてしまうとアウト。
1方で高得点を取っても意味はなく、両方とも合格点を取る必要があります。
ドローンとの関係性
一般的なドローンを航空させるだけだったら、基本的には無線免許は必要ありません。
しかし、ドローンの中には5.8GHz帯の周波数が使われているものがあります。
そのため、ドローンを利用する際の幅を広げていきたい際に、第四級アマチュア無線技士以上の資格取得が必要となります。
アマ4ではなくアマ3の理由
使用できるドローンの幅を広げるだけならアマ4で十分事足ります。
アマ3の難易度を調べていると「アマ4の問題にモールス信号2問を追加しただけ」との声が多く難易度はそんなに変わらないとのこと。
モールス信号にも興味があるし、勉強時間も変わらないなら3級にしよう!といった安易な考えで3級にしました(笑)
勉強してみて難易度はあまり変わらず、モールス信号を勉強できたので良かったと思っています。
アマ3級合格への勉強方法と勉強時間
勉強時間は合計14時間で、下のような配分で学習しました。
- テキスト:1日2時間 × 4日 = 8時間
- 過去問:1日2時間 × 3日 = 6時間
知識として定着させるには少し時間が足りないかもしれませんが、合格を目指すだけなら1週間、過去問を繰り返しておけば問題ないと思います。
正直なところ、「合格するためだけならもう少し勉強時間を減らしても良かったかも?」と言うくらいの難易度でした。
1:参考テキストで一通り勉強
使用したテキストは『第3級ハム国試 要点マスター』という超定番なもの。
前半は過去問、後半はテキストという構成で、これ1冊やるだけでほぼ確実に合格圏に達します。
手のひらに収まる文庫本サイズで持ち運びしやすく、内容もシンプルでとても勉強がしやすいのでおすすめ。
2:過去問を繰り返し解く
テキストを1度読んだ後、テキスト前半部分の過去問を3周繰り返して丸暗記すれば、ほぼ合格間違いなしのはず。
僕は不安だったので、以下の便利な過去問サイトを使ってひたすら繰り返し問題と答えを覚えていきました。
過去問題サイト
過去問題サイトを使うと本を持っていなくてもスマホで学習できるので、本当に勉強がはかどりました。
3:モールス信号をしっかり覚える
モールス信号は勉強するまで全く知識がなく、難しくて嫌になりました。
しかし、勉強を始めると覚え方のコツを発見できてどんどん覚えることができました。
モールス信号を覚えると、モールス信号とQ符号で合計3問くらい獲得できるので、今思えばかなりのサービス問題でしたね。
モールス信号の覚え方のコツを、「モールス信号の語呂合わせでの覚え方【アルファベット英語】」の記事で紹介しているので合わせてどうぞ。
アマ3級CBT試験の様子
アマチュア無線技士の試験は試験会場のパソコンで受験する「CBT試験方式」に変わっており、僕もこれで受験しました。
試験当日の持ち物
- 顔写真のある本人確認書類のみ
受験票などはないので、受付で運転免許書などを見せて本人確認後にCBT試験を受験する感じです。
説明を聞き試験室へ
「ポケットの中身は空か、スマホの電源は切ってあるか、試験終了後結果をプリントする」など注意事項が説明されます。
聞き終わったら受験票をもらって試験室へ入り、指定の番号のパソコン前に座ります。
いざ試験開始
受験票にIDとパスワードが書いてあるので、それを入力して試験を開始します。
試験前は落ちるんじゃないかと心配でしたが、試験問題はすべて過去問そのまま。
過去問で答えを覚えてしまっていたため、問題文を読むことなく回答をポチポチしてあっけなく試験は終了。
試験終了後
試験開始から5分で回答終了、3分見直しをして合計8分の試験時間でした。
自分で試験を終了でき、終了ボタンを押したら試験の合計点が画面上に表示されます。
点数は135点!
1問5点計算で、この合計点が「125点以上」だったら確実に合格しています。(125点以下だと点の偏りによっては不合格もあり)
CBT試験のスピードに感動しつつ、試験結果レポートをプリントアウトし試験室を後にします。
スタッフさんに試験が終わったことを伝え、プリントアウトした紙をもらって試験の全行程の終了です。
試験結果の合格通知
- 試験日:2023年2月3日
- 通知日:2023年2月14日
試験の合否結果は、試験日からおよそ3週間後に電子メールで通知されます。
僕の場合は2週間以内に合否メールが来たので、ここは曖昧なのかも。
電子メールに書いてあるURLに入り、受験番号(受付完了メールに記載)とパスワード(合否通知メールに記載)を入力して結果通知書をダウンロードしましょう。
この書類を受け取れば正式に合格となり、免許申請が可能となります。
免許申請の手順
試験に合格してもこちらから免許証の申請しないと何もアクションがないため、合格通知を受け取ったら早めに申請を進めましょう。
免許申請に必要なもの
- 無線従事者免許申請書
- 氏名及び生年月日を証する書類(住民票等)
- 収入印紙:¥1,750
- 写真(縦 3.0cm × 横 2.4cm)
- 封筒(送付用&返信用):2部
- 切手(送付用&返信用):2枚
免許申請に必要なものは以上の通り。
無線従事者免許申請書
上記リンクの赤枠で囲った「アマチュア無線技士用の免許申請書」をダウンロードして印刷します。
申請書をそのまま機械で読み取り顔写真を免許書に反映するため、印刷時のズレがないかなどの事項が細かく書いてあります。
僕は知らず提出前に気づいて再印刷をするハメになったので、申請の記入例と、申請書の印刷の注意事項はしっかりと読んでおきましょう。
送付用封筒
送付用の封筒は、上記リンクを参考に最寄りの提出先に郵送しましょう。
僕は長形3号の封筒に84円切手を貼って送付しました。
封筒表面に「無線従事者申請書類在中」と朱書きするのをお忘れなく。
返信用封筒
返信用封筒は自分の住所と氏名を記入し、必要な切手を貼って送付用封筒に同封し送ります。
簡易書留か特定記録の利用を推奨されていますが、「84円切手」を貼った普通郵便でもOK。
簡易書留か特定記録を利用する場合は、封筒に朱書きで「簡易書留」「特定記録」と明記しておきましょう。
必要書類を揃えて提出
- 申請書に必要事項を記載し印紙と写真を貼る
- 返信用封筒に住所名前を書いて同封
- 住民票等も忘れずに同封
- 送付用封筒に送付先住所を記載し送付して完了
書類を印刷したり、住民票や写真を準備したり、収入印紙を買って貼ったりとかなり面倒ですが、免許GETのためには仕方ないです。
書いたり貼ったり色々して、最終的には「申請書・住民票・返信用封筒」の3つを封筒に入れて送りました。
返信用封筒は簡易書留か特定記録を利用すると安心ですが、僕は普通郵便の84円切手で問題なく届きましたよ。
免許証の交付
- 投函日:2023年2月16日
- 到着日:2023年3月6日
申請から約3週間後、無事に免許証がポスト投函されていました。
免許証を見るのは試験に合格するよりも嬉しいですね。
総費用|¥9,257
項目 | 金額 |
---|---|
試験手数料 | ¥5,708 |
テキスト代 | ¥1,320 |
収入印紙 | ¥1,750 |
住民票 | ¥300 |
封筒2枚 | ¥11 |
免許申請書送付 | ¥84 |
返信用切手 | ¥84 |
顔写真(流用) | ¥0 |
合計金額 | ¥9,257 |
第三級アマチュア無線技士免許の取得にかかった総費用は以上の通りで、1万円かからず免許を取得できました。
正直なところ、過去問サイトで答えを暗記すれば合格できるので、テキスト代を買わずに節約できたかもしれません(笑)
まとめ
この記事は、「第三級アマチュア無線技士に独学で一発合格した勉強方法」という内容を合格体験記という形で書いてきました。
アマ3無線の免許を取得したい人は、『第3級ハム国試 要点マスター』を使い、後はひたすら過去問を回すだけでほぼ合格できます!
テキストの選択肢も勉強方法の選択肢もほぼ王道の一点突破だと思うので、迷わず勉強に取り組めば必ず合格できるはずです。
もちろん勉強は必要ですが、難易度は正直高くないので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。